みなさんこんにちは、しばです。
心電図検定、大人気みたいですね!
去年私が2級試験を受けたときには、同じ試験時間の受験番号が2000番くらいまでありました。
初めて3級を受けたときはその半分くらいだったので、あっという間に大人気の試験になった気がします。
最初は会場も東京だけだったのが、2017年の試験から大阪会場も追加されました。
受験人数が多すぎて、東京会場だけでは対応できなかったんでしょうか。
残念ながら、大阪会場で受験できるのは3級と2級のみですが、関西地方の方も受けやすくなりましたね。
今回は、2017年に心電図検定2級を受けた感想と、試験を受けてみて分かった対策を紹介していきたいと思います。
目次
心電図検定2級を受けた感想
当日の心境
最初に驚いたのが、会場の広さと受験者数の多さです。
会場の受験番号は2000番くらいまであり、自分の席を探すのに少し手間取りました。
受験者のみなさんは問題集を解いたり、参考書をみたりして勉強している人が大半でした。
私は「ここで勉強して合否が変わるくらいの実力なら落ちる」「落ちたら勉強しないでスマホいじってた自分を責めろ」とうスタンスなので、特に参考書などは何も持っていかず、スマホでネットニュースなどを見ていました。
勉強していると緊張してしまうという理由もあります。
試験問題と解答用紙は、前の席の人から後ろの席の人へ手渡ししていくかたちで回されます。
回収の時はその逆で、後ろの席の人から前の席の人へと手渡しで回されます。
「試験官が配ってくれるんじゃないんだ」と思ったのですが、あれだけ受験人数が多いと対応しきれないのでしょう。
とにかく、規模が大きくて、医師・看護師・検査技師、他にも心電図に興味のある方が大勢入り混じっているので、なんか楽しい感じがしました。
同職種だけでないのが新鮮で面白いです。
不整脈の問題が大半
心電図検定2級を受けて一番印象深かったのが、問題がとにかく不整脈ばっかり!
最初の数問は三枝ブロックだとか、心筋梗塞の拘束部位を当てさせる問題だとかが出ましたが、後はほとんど不整脈。
新しい問題に行く度に「P、P、P…」「QRS、QRS、QRS…」と呪文のように波形を追っていたのを覚えています。
正直、あそこまで不整脈の問題が多いとは思っておらず、だいぶ焦りました。
不整脈は、右脚ブロックやWPW症候群など、波形をまる覚えして対応できる問題ではないので、しっかりと知識をつけることが大切です。
時間が足りない
心電図検定3級試験を受けた時も思ったことですが、とにかく時間が足りない!
普段から心電図を読みなれている人は余裕なのかもしれませんが、そうでないと結構厳しい。
試験時間90分で50問解かなければならないので、1問あたり2分程度で回答していかなければいけない計算になります。
1問2分って、あっという間ですよ。
全問題真面目に「P派があって、QRSがそれに続いて、幅はナローで…」なんてやっていたらとてもじゃないけど時間が足りません。
ある程度簡単な問題は、波形を見た段階で答えのめぼしをつけれるくらいにしておかないと、悩む問題がきた時に時間をかけられないといった事態になります。
特に、不整脈はデバイダーを駆使してP-P間隔やP派とQRS派との距離を測ったりする必要があるので、すんなり解けたとしてもそれなりに時間がかかります。
分からない問題には印をつけておくなどして、一通り問題を解き終わった後に戻ってきてじっくりと解くのがいいと思います。
心電図波形が小さい
これも初めて心電図検定を受けたときに思ったことなのですが、とにかく問題の心電図波形が小さい!
公式問題集の心電図波形が小さくてわかりづらかったので、本番はさすがにもっと大きいだろうと思っていたのですが、本番の心電図波形も公式問題集くらいの大きさでした。
本当に見づらい!
不整脈を判読するにはP派やQRS派の位置関係や幅が重要になってくるのに、小さすぎて見えない!
デバイダーを当てようにも、どこに当てていいかよく分からないといった事態が起こりかねません。
A4サイズのページ上3分の1くらいに心電図波形が載っていて、その下に選択肢、その下半分は余白といった構成です。
心電図波形をもっと大きく掲載できるように工夫してほしいと思ったのが本音です。
本番で心電図波形の小ささに驚かないよう、公式問題集の大きさに慣れておいたほうがいいでしょう。
心電図検定2級に向けての対策
とにかく不整脈を勉強するべき
心電図検定2級に対応するには、なんといっても不整脈を徹底的にやり込むのがいいと思います。
もちろん不整脈以外の問題も出ますが、レベル的には3級をクリアしていればそんなに苦労することなく解けると思います。
不整脈を波形で覚えるのではなく、理論からしっかりと理解しておくことが重要です。
AVNRTやAVRTなど、紛らわしい問題もあるのでしっかりと区別できるようにしておきましょう。
ちなみに、回答の選択肢は略称ではなく日本語名で書かれているので、略称まで覚える必要は無いでしょう(心電図を勉強しているなら覚えると思いますが)。
2級合格に使用した教材
心電図検定公式問題集&ガイド
心電図検定の公式問題集です。
改定3版になって、問題もいくつか追加されているようです。
問題の難易度が各級別に示されているので、自分の受験する級の想定問題だけ解いてみるのもいいかもしれません。
設問で使われている心電図波形の大きさは、実際の試験で使われている問題の心電図波形と似た大きさなので、問題集に慣れておくと本番も違和感無く取り組めるかもしれません。
実際の試験は、問題集の内容よりも少し難しめだった印象があります。
心電図の読み方パーフェクトマニュアル
私が愛用している参考書です。
心電図検定3級、2級はこの本と公式問題集のみで合格することができました。
心電図の波形を理論的に説明してあり、心電図を始めて勉強する方にも分かりやすいです。
基本的な心電図波形、理論が一通り勉強できます。
対応できるレベルとしては、おそらく心電図検定2級までだと思います。
1級、マイスターを目指す方は、もう少し専門的な知識を得られる教材が必要になるでしょう。
心電図クイズ
心電図検定を行っている日本不整脈心電学会が、ネット上で掲載している心電図判読の問題です。
無料で閲覧できる上に、回答も分かりやすくて勉強になります。
一月に2問のペースで、新しい問題が掲載されています。
仕事の合間など、時間がある時に覗いてみるのもいいでしょう。
心電図クイズ:http://new.jhrs.or.jp/education/quiz/
まとめ
心電図検定2級は、3級に比べてやや専門的な知識を問われる問題になっています。
基本的な知識をつけておくのはもちろんのこと、不整脈をいかに攻略するかがカギになってくると思います。
上で紹介した参考書を一通りこなしておけば、2級試験までは対応できると思いますので、しっかりとやり込むことをおススメします。
本番は焦りもあり、時間も少ないのでしっかりと時間配分をして問題の取り残しが無いようにしましょう。
落ち着いて解けば大丈夫です。
心電図検定は、職種の枠を超えて自分の力試しができる面白い試験です。
思わぬ人がすごい心電図判読能力を持っているかもしれません。
自分もそうなれるように頑張りたいですね。
それでは、また!